中学生のころ 板ばあというあだ名の同級生と下校中
板ばあが「私、椎茸切るのが一番好き」って言ってました
椎茸を切るのが好きか嫌いか判断出来るほど椎茸を切ったことのなかった私は
きっと気の利いた返事が出来なかったと思います
それでも その言葉がいつまでも忘れられなくて
椎茸を切るたびに「あー、このことね…この感触ね」
と幾度となく板ばあを思い起こすのでした
今は大根の薄切りにはまっています
包丁さばきは苦手ですが
なるべく薄く切ります
サクッサクッ サクッサクッ
心地いい感触
心がどんよりしているときもザワザワしているときも
サクッサクッ サクッサクッ
と切っていると
サーッと清々しい気分になってきます
そんな時 野菜の懐の広さを感じます
今思い出せる板ばあとの思い出はその椎茸のくだりくらいしかなく
もしも再会する機会があれど
「今も椎茸切るの好き?」
てことくらいしか話かけられないのかなぁ
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